お陰様で創立30周年を迎えました

平素は並々ならぬご愛顧を賜りまして、誠に有難うございます。
おかげさまで弊社は、本日創立30周年を迎えることができました。

三和タイルは、その前身「土屋タイル工業」から始まりました。
昭和36年に先代の土屋郁夫が開業し、タイル工事業に携わってからは実に56年の歳月となります。

父は、「俺のタイル屋人生は、戦後の焼け野原から始まった。
女房と共に事業を大きくし、若い衆を住み込みで一人前に育て、何十人ものタイル職人が巣立っていった。俺はこの仕事が大好きだ。」
が口癖でありました。

当時、東京オリンピック決定と共に建設業は加速して急成長を遂げ、
父は「日本が一番輝いていた時代だ」と今でも懐かしそうに話します。

が、時代の勢いも鳴りを潜め、追い打ちをかけるように、父と苦楽を共にした母は41歳の若さでこの世を去りました。
私は、父の力になりたい一心で、24歳の時、弟達を引き連れ「三和タイル工事」を立ち上げました。

それ以来私自身もタイルの虜になり、亡き母の誕生日である8月30日を選び、昭和63年の今日、「有限会社 三和タイル」を設立しました。
私もまた、父同様にタイル工事業に捧げた人生と言っても過言ではありません。

まもなく空前のバブル期が到来し、きらびやかな内装にはタイルが散りばめられ、建物の外壁は一面重厚な大理石で覆われていきました。会社史上最高の時代であります。

それも束の間、時代は一気に減速し、長く暗い建設氷河期に突入していきました。
以後本当に苦しい時期が続きましたが、それを乗り越え、本日ここに30周年という足跡を残すことができました。

その背景には、私の「どんな時代であっても手抜きのない上質をお客様にお届けしたい。」という頑なな信念を貫き通せたと言う自負があります。
が、それは時に私のわがままであり、その思いを汲んで下さった素晴らしいお客様や、私を信じついてきてくれた父、弟達、職人の皆様、協力業者様、そして妻がいてくれたからこそ、私を取り巻く方々のご支援があったからこそ達成できたのです。

ご縁を頂戴した全ての皆様に、心から感謝の意を表したいと思います。

そして日本は今、2020年の二度目の東京オリンピックに向け、父の体験したあの輝かしい時代へとまた走り出しています。
建設の活気に接することができる喜びをかみしめ、私はこの記念日を機に今一度創業精神に立ち返り、タイルの素晴らしさを一人でも多くの皆様に感じ取って頂けるよう、気を引き締め社業に邁進する所存でございます。
今後とも、これまで同様のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。

平成29年8月30日

有限会社 三和タイル
代表取締役 土屋 浩